V$SQLSTATS ビュー
カーソルに関する基本的な統計データを提供するビュー
Oracle のバージョンによってカラムの追加やサイズの拡張が行われているのをマニュアルを突き合わせて整理している。
V$SQLSTATS ビューは Oracle 10gR2 から用意されたビューで V$SQL および V$SQLAREA よりパフォーマンスに優れている(※)。また、共有プールから消されても参照可能であり保持期限についても優位性がある。
(※) セッション数も多く高負荷状態で V$SQL、V$SQLAREA、V$LOCK や V$SESSION などのビューを贅沢に結合して調査しようとすると泥沼になる可能性がある。
カラム名 | | データタイプ | 説明 |
SQL_TEXT | | VARCHAR2(1000) | SQL の先頭 1000 バイト |
SQL_FULLTEXT | CLOB | SQL の全文 |
SQL_ID | VARCHAR2(13) | SQL 識別子 |
LAST_ACTIVE_TIME | DATE | 統計の最終更新日時 |
LAST_ACTIVE_CHILD_ADDRESS | RAW(4) RAW(4 or 8) | 直近の更新のトリガーになった子カーソルのアドレス |
PLAN_HASH_VALUE | NUMBER | 実行計画へハッシュ値 ⇒ |
PARSE_CALLS | NUMBER | 関連する全カーソルにおける解析回数 |
DISK_READS | NUMBER | 関連する全カーソルにおける物理読み取り数 |
DIRECT_WRITES | NUMBER | 関連する全カーソルにおけるダイレクト書込みの数 |
BUFFER_GETS | NUMBER | 関連する全カーソルにおけるバッファ読み取り数 |
ROWS_PROCESSED | NUMBER | SQL が処理した行数の合計 |
SERIALIZABLE_ABORTS | NUMBER | トランザクションのシリアライズに失敗した回数 ⇒ ORA-08177: このトランザクションのアクセスをシリアル化できません: |
FETCHES | NUMBER | フェッチを行なった回数?行数? |
EXECUTIONS | NUMBER | SQL の実行回数 |
END_OF_FETCH_COUNT | NUMBER | SQL が実行されて、かつ、すべての行が正常にフェッチされた回数 |
LOADS | NUMBER | オブジェクトがロードされた回数 |
VERSION_COUNT | NUMBER | 関連カーソルの数 |
INVALIDATIONS | NUMBER | 関連カーソルが無効になった回数 |
PX_SERVERS_EXECUTIONS | NUMBER | パラレル実行(パラレルクエリー)された回数 |
CPU_TIME | NUMBER | SQL の実行に使用した累計の CPU 時間(マイクロ秒): |
ELAPSED_TIME | NUMBER | SQL の実行に使用した累計の時間(マイクロ秒) |
AVG_HARD_PARSE_TIME | | NUMBER | 平均ハードパース時間(マイクロ秒) |
APPLICATION_WAIT_TIME | | NUMBER | アプリケーションの待機時間(マイクロ秒) |
CONCURRENCY_WAIT_TIME | NUMBER | 同時実行性待機時間(マイクロ秒) |
CLUSTER_WAIT_TIME | NUMBER | クラスタの待機時間(マイクロ秒) |
USER_IO_WAIT_TIME | NUMBER | ユーザーI/O待機時間(マイクロ秒) |
PLSQL_EXEC_TIME | NUMBER | PL/SQL実行時間(マイクロ秒) |
JAVA_EXEC_TIME | NUMBER | Java実行時間(マイクロ秒) |
SORTS | NUMBER | 子カーソルに対して実行されたソート数 |
SHARABLE_MEM | NUMBER | このSQLテキストと計画がある全カーソルによって現在 占有されている共有メモリーの合計量(バイト) |
TOTAL_SHARABLE_MEM | NUMBER | このSQLテキストと計画がある全カーソルがすべて共有 プールにロードされた場合、これによって現在占有されている共有メモリーの合計量(バイト)。(つまり、カーソル・サイズ) |
TYPECHECK_MEM | | NUMBER | タイプ・チェック・メモリー |
IO_CELL_OFFLOAD_ELIGIBLE_BYTES | | NUMBER | Exadataストレージ・システムによるフィルタリン グが可能なI/Oのバイト数 |
IO_INTERCONNECT_BYTES | NUMBER | Oracle Databaseとストレージ・システムの間で交換されたI/Oのバイト数 |
PHYSICAL_READ_REQUESTS | NUMBER | 監視対象のSQLによって発行された物理読取りI/Oリ クエスト数 |
PHYSICAL_READ_BYTES | NUMBER | 監視対象のSQLによってディスクから読み取られたバイ ト数 |
PHYSICAL_WRITE_REQUESTS | NUMBER | 監視対象のSQLによって発行された物理書込みI/Oリ クエスト数 |
PHYSICAL_WRITE_BYTES | NUMBER | 監視対象のSQLによってディスクに書き込まれたバイト 数 |
EXACT_MATCHING_SIGNATURE | NUMBER | CURSOR_SHARING パラメータがEXACTに設定されたときに使用されるシグネチャ |
FORCE_MATCHING_SIGNATURE | NUMBER | CURSOR_SHARING パラメータがFORCEに設定されたときに使用されるシグネチャ |
IO_CELL_UNCOMPRESSED_BYTES | NUMBER | Exadataセルにオフロードされる非圧縮バイト数 (解凍後のサイズ) |
IO_CELL_OFFLOAD_RETURNED_BYTES | NUMBER | スマート・スキャンのみの場合にExadataセルから 戻されるバイト数(他のデータベースI/Oのバイト数は含まない) |
V$SQLSTATS ビューを参照するための権限付与
V$SQLSTATS の実体は正確にはビューではなく PUBLIC シノニム であるため、個別に参照権限を付与するにはビューの本体である SYS.V_$SQLSTATS に対して設定を行なう。
⇒ ORA-02030: 固定表/固定ビューでは選択のみ可能です。
SQL> GRANT SELECT ON V$SQLSTATS TO rivus;
GRANT SELECT ON V$SQLSTATS TO rivus
*
行1でエラーが発生しました。:
ORA-02030: 固定表/固定ビューでは選択のみ可能です。
SQL> GRANT SELECT ON SYS.V_$SQLSTATS TO rivus;
権限付与が成功しました。
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