Oracle® 非公式 SQL, PL/SQL & DBA's リファレンス

２つの数値をビットデータとして扱いビット演算を行なう

BITAND ( number1 , number2 )
return [ NUMBER ]

number1	数値式 （NUMBER 型）
number2	数値式 （NUMBER 型）

• 数値式 number1 と number2 の論理積を NUMBER 型で戻す

• SQL および PL/SQL の両方で使用可能。

BITAND 関数の内容

数値式 number1 と number1 を バイナリデータとしてビットにし、その論理積（AND）処理を行い。その結果を数値として戻す。
SQL 関数として BITAND 以外のビット演算は用意されていない。パッケージとしては UTL_RAW パッケージが利用できる。

使用方法の代表的な例としては DECODE と BIN_TO_NUM 関数を併用して ON になっているビットの検出するなどの用途がある。これはデータウェアハウスなどにおける非正規化データの格納などに用いられる手法でもある。

BITAND 使用例

SQL> select 'pattern match' from dual
 where BITAND(bin_to_num(1,0,1), bin_to_num(0,0,1)) <> 0 ;
--------------------------
PATTERN MATCH

DECODE 関数と BIN_TO_NUM 関数 を使った例

SQL> select
     decode(BITAND(bin_to_num(1,0,1),1), 1, '**1', '**0') "b1",
     decode(BITAND(bin_to_num(1,0,1),2), 2, '*1*', '*0*') "b2",
     decode(BITAND(bin_to_num(1,0,1),4), 4, '1**', '0**') "b3"
from dual;
 
 B1     B2    B3
 ------ ----- ------
 **1   *0*   1**

ビット演算 (OR、XOR)

前述どおり 論理和（BITOR） と 排他的論理和（BITXOR） は標準関数で用意されていないが UTL_RAW で代用することが可能。

BITOR 関数（論理和：２つの数値を OR でビット演算して戻す）

入力は自然数のみ有効 UTL_RAW パッケージを使う

書式

BITOR( expr1 , expr2 )

自然数の数値式 expr1 と expr1 をビット単位に論理和(OR) 処理を行い、その数値を戻す。

-- BITOR
CREATE OR REPLACE FUNCTION RIVUS.BITOR( P_BITS1 IN NATURAL, P_BITS2 IN NATURAL )
RETURN NATURAL
IS
BEGIN
	RETURN UTL_RAW.CAST_TO_BINARY_INTEGER(
		UTL_RAW.BIT_OR(
			UTL_RAW.CAST_FROM_BINARY_INTEGER(P_BITS1),
			UTL_RAW.CAST_FROM_BINARY_INTEGER(P_BITS2)
	 	)
 	);
END;
/

BITXOR 関数（排他的論理和：２つの数値を XOR でビット演算して戻す）

書式

BITXOR ( expr1 , expr2 )

自然数の数値式 expr1 と expr2 をビット単位に排他的論理和(eXclusive OR) 処理を行い、その数値を戻す。

-- BITXOR
CREATE OR REPLACE FUNCTION RIVUS.BITXOR( P_BITS1 IN NATURAL, P_BITS2 IN NATURAL ) 
RETURN NATURAL 
IS
BEGIN
	RETURN UTL_RAW.CAST_TO_BINARY_INTEGER(
		UTL_RAW.BIT_XOR(
			UTL_RAW.CAST_FROM_BINARY_INTEGER(P_BITS1),
			UTL_RAW.CAST_FROM_BINARY_INTEGER(P_BITS2)
	 	)
 	);
END;
/

---

PL/SQL パッケージ - ビット操作関連

• UTL_RAW.BIT_COMPLEMENT 関数（ビットの補数）

SQL 関数 - ビット操作関連

• 正の値か負の値かを調べる ⇒ sign ( n )
• 16進数から10進数を求める ⇒ hextodec ( h )
• ビット列から数値を求める ⇒ bin_to_num ( 1, 0, 1, ... )
• 非数値を 0 に置換する ⇒ nanvl ( m, n )
• 文字列をハッシュ値に変換する ⇒ ora_hash ( e, b, s )
• JAN コードのチェックデジットを計算する ⇒ cd_mod10_weight3( c )